【概要】
(講師より)近年、心理臨床の現場には発達障害的な問題を抱えるクライエントがたくさん訪れます。心理療法では、クライエントの語りや遊びをその人の表現として共感的に受けとめることで、そこに何らかの「対話」が生まれますが、発達障害は「対話」の前提となる主体が未だ成立していないと言われています。
呼びかけても反応しない、視界には入っているようだけれどもこの子の目には自分が映っていないのではないかと感じる…そんな子どものプレイセラピーを担当することもあるでしょう。
その子の世界には、セラピストのみならずその子自身も含めて、未だ人が「人」として存在しておらず、玩具も自分もセラピストもすべてが横並びで地続きに感じられているのかもしれません。青年期以降の発達障害のカウンセリングでは、語りや表情や態度から、その人が何をどのように感じてどのように困っているのか、掴みにくく戸惑うことがあります。それはコミュニケーションの問題に留まらず、そもそも彼らの世界には想いを抱える「自分」が未だ成立していないということかもしれません。
そのような、「自分」という感覚が薄く、「人と人との出会い」が成立する以前の未分化な体験世界を生きているクライエントを前にした時、セラピストにはどのようなことができるでしょうか。たとえば、子どもの地続きの体験世界にセラピストも参入してみたらどうなるでしょうか? 発達障害青年の独特のコミュニケーションスタイルにとことん合わせてみたら?......
本セミナーでは、発達障害のクライエントとの関わり方の工夫や、発達障害の心理療法で起きていることを見る視点について、事例と講義を通してお話しします。
【講師】
藤巻るり 山王教育研究所、専修大学
大久保もえ子 山王教育研究所、こども・思春期メンタルクリニック
【日時】
2025年3月16日(日) 10:00~16:00(休憩1時間)
【お申込にあたって】
・本セミナーは専門家向けとなります。セミナー内容全般(事例や検査の内容、配布資料、当日提示する画面などを含む、本セミナーに関係するすべての事項)につきまして、秘密保持を厳守いただき、受講時にも、守秘が徹底される環境での受講をお願いいたします。
・Zoom上の氏名は必ず申込者の氏名(漢字表記のフルネーム)で、ご参加ください。ニックネーム等で参加され、申込者ご本人であることの確認がとれない場合は参加不可とさせていただく場合があります。
※臨床心理士の方へ
本講義は、臨床心理士資格更新ポイント(「臨床心理士教育・研修規定別項」第2条第4項のポイント)を申請する予定です。ポイント申請をご希望される方は、運営側でお名前を確認するためリアルタイムでの参加をお願い致します。申込フォームにて「臨床心理士資格」項目の「有」にチェックを入れていただいた方の内、セミナー当日ご参加でお名前が確認できた方にのみ研修証明書を発行いたします。
【内容】
10:00~11:30 講義「発達障害の体験世界を理解する視点と関わりの工夫」
(1時間休憩)
12:30~14:00 子どもの発達障害の事例検討
14:00~15:30 青年期の発達障害の事例検討
15:30~16:00 全体を通しての質疑応答
【会場】
オンライン(Zoomウェビナー)
【定員】
500名
【参加費】
6,000円(税込)
【申込締切】
2025年3月15日23:59まで
※定員に達し次第、受け付けを締め切らせていただきます。
【申込方法】
お申し込みは下記サイトからお願いいたします。
【問い合わせ先】
創元社セミナー担当
〒541-0047 大阪市中央区淡路町4-3-6
Email: onlineseminar@sogensha.com
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